金太郎こと(坂田金時)伝説のご紹介

誰もがその名を聞いたことがある「金太郎」は、「坂田金時」という名で歴史上に実在した人物とされています。 彼が活躍したのはおとぎ話の中だけではなかったのです。

力持ちの金太郎はお侍に

金太郎足柄山に金太郎という男の子が住んでいました。
金太郎はたいそう力持ちで、クマと相撲をとったり、シカやサルと野山を駆け回って遊んでいました。

ある日、金太郎が動物たちと散歩をしていると、川に行きあたりました。川には橋が架かっておらず、向こう岸には渡れそうもありません。動物たちが困っていると、金太郎は川辺に立っていた大木を引っこ抜き、川に渡して橋にしました。

それを見ていたお侍さんが、感心して金太郎に「腕相撲をしよう」と声をかけてきたのです。金太郎はお侍さんを相手に腕相撲をして勝ちました。

その人は京の都のお侍さんで、全国をまわって強い人を探していたのです。金太郎は京の都に行き、後に坂田金時という立派なお侍さんになりました。 

金太郎2

源頼光率いる四天王の一人に成長して酒呑童子を退治

金太郎こと坂田金時の故郷は、静岡県駿東郡小山町。

言い伝えでは彼は21歳の時、平安時代中期の武将、源頼光に見出されて京の都に上り、渡辺綱、碓氷貞光、卜部季武とともに頼光の四天王といわれました。

有名な「酒呑童子」を退治したのも、頼光率いるこの四天王とされています。

勝央町、栗柄神社に「金時」眠る。

金太郎3九州に暴徒が侵攻してきたとき、頼光らは討伐に向かいました。

しかし、その途中に寒さと雪に阻まれ、現在の勝央町にしばらく滞在したのです。

この時、金時は重い熱病にかかり、頼光らの看病のかいなく、亡くなってしまったのです。頼光は勝央町の丘に金時を手厚く葬りました。

その葬られた場所が現在の平地区にある栗柄神社とされています。